お宮参りの初着
昔は人手不足などに悩んでいた時代に、少しでも家族を増やそうと沢山の赤ちゃんを産んだものです。その際、昔の医療は現代ほど進んでいませんでしたので、短命の赤ちゃんも多かったと聞きます。
そのため、赤ちゃんの無病息災や長寿を願ってお宮参りを行うことが一般的でした。今でもお宮参り行っている人もいらっしゃいますが、昔の人々は非常に多くの人がお宮参りを行っていたようです。家族にとっても貴重な命ですし、それにわが子の無事を祈る親の気持ちは昔も今も代わってはいかないものです。
現代は昔ほどお宮参りの際の風習にはこだわらなくなってきましたし、お宮参りの際、実家から初着を贈られることも少なくなってきたようです。核家族化が進むなか、産後の大変な時期に自分達だけで風習を重んじることが難しくなってきていますから、そういう時代だからこそ実家から贈られる初着はありがたいものです。
初着といわれる和装の着物は男の子であれば凛々しく、女の子であればやさしく美しくという願いをこめて用意するものです。男の子の初着の柄は主にかぶとや鷹が一般的のようですね。
女の子であれば手鞠や小鼓などの柄で、きれいな花模様で囲まれているものが好まれているようです。初着はそれほど着る機会もありませんから、兄弟同士で貸し合ったり、サイズをなおして七五三でも利用できるように工夫したいものですね。
昔の風習が忘れかけている現代ですから、子供の行事くらいは昔のしきたりにしたがって行いたいものです。